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iPhoneの動画にLUTを当てると白っぽい・ギラつく — HDRで撮っているのが原因です

公開 2026年9月30日

iPhoneで撮った動画にLUTを当てたら、白っぽく飛ぶ・ギラつく・他のカットと色が合わない。多くの場合、原因はLUTではなく「HDRビデオ」で撮っていることです。見分け方と、LUTを当てる前にやることをまとめました。

先に結論

iPhoneの標準カメラの動画がHDR(ドルビービジョン)で記録されていると、 普通の映像(Rec.709)用のLUTを当てたときに、白が飛ぶ・肌がギラつく・空だけ妙に明るい、という崩れ方をします。 LUTが悪いのではなく、LUTが想定している入力と、実際の映像の形式が違うのが原因です。

直し方は2つです。

自分の映像がHDRかどうかの見分け方

撮る前に確かめるなら、iPhoneの「設定」>「カメラ」>「ビデオ撮影」の中にある 「HDRビデオ」(機種によっては「HDR」)がオンかオフかを見ます。 Apple の説明では、対応しているモデルではドルビービジョンのHDRでビデオが撮影され、撮らないようにするにはここをオフにします。

なぜ普通のLUTで崩れるのか

LUTは「この明るさ・この色で入ってきたら、こう出す」という対応表です。 普通の映像用のLUTは、白がこのくらい、肌がこのくらい、という普通の映像の物差しで作られています。

HDRの映像は、同じ白でも物差しが違います。明るい部分を普通の映像よりずっと上まで持っていて、 それを別の数式(iPhoneの場合はHLGという形式)で記録しています。 その数値を普通の映像の物差しで読むと、中間の明るさが持ち上がって白っぽく見えたり、 ハイライトの扱いがずれてギラついたりします。

LOG用のLUTを撮って出しに当てて壊れるのと、仕組みは同じです (そちらの話はこの記事)。

もう撮ってしまった映像の直し方

順番は必ず HDR → SDRへの変換 → LUT です。

  1. 編集ソフト側で、HDR(HLG)の映像を普通の映像(Rec.709)に変換する段を置く
  2. 変換したあとに、露出とホワイトバランスを合わせる
  3. 最後に普通の映像用のLUTを当てる

Final Cut Pro での変換の手順は、公式資料で確かめてまとめた Final Cut Pro で HLG の素材を Rec.709(SDR)で仕上げるにあります。

変換を飛ばしてLUTの強さだけ下げても、物差しのずれは残るので直りません。

Apple Log は別の話です

iPhone 15 Pro 以降の Pro モデルには Apple Log という撮り方もあります。 こちらは「灰色っぽく眠い映像」になるのが正常で、HDRビデオとは別物です。 Apple Log で撮った映像には、Apple Log 用のLUTを当てます (iPhone の Apple Log を普通の色にする)。 iPhone 17 Pro 以降で選べる Apple Log 2 は、Apple Log とはまた別の形式です。

撮り方撮って出しの見た目当てるLUT
HDRビデオ オン(対応機種で、オフにしていない場合)iPhoneでは鮮やか。パソコンでは白っぽい・ギラつく先にSDRへ変換してから、普通の映像用
HDRビデオ オフ普通の見た目普通の映像用(Rec.709)
Apple Log灰色っぽく眠いApple Log 用

IROZORA の LUT で選ぶフォルダ

HDRのままの映像に、どちらのフォルダのLUTをそのまま当てても正しい色にはなりません。 変換を1段挟んでから当ててください。

確かめた公式資料

このページの手順と数値は、下の資料の記述で確かめてから書いています。ソフトの版が上がると画面の表記や場所が変わることがあります。違っていた場合は公式資料のほうを正としてください。

このページに関係する素材

SIGNATURE — 制作者が実際に使っている1本

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