Final Cut Pro で LUT(.cube)を当てる — カスタムLUTとカメラのLUT
Final Cut Pro(Mac)で自分の .cube を当てる手順を、Apple の公式ユーザガイドで確かめてまとめました。「カスタムLUT」エフェクトと「カメラのLUT」の違い、強さの変え方、LUT が見つからないときの警告まで。
対象: Final Cut Pro for Mac 12.3 のユーザガイド。iPad 用の Final Cut Pro は、このページの対象外です。
先に結論:LUT の入れ場所は2つあります
Apple のユーザガイドには「Final Cut Proでは、2つのカテゴリのLUTがサポートされています」とあります。
- カメラのLUT … LOG で撮った素材を、ライブラリの色に変換するためのもの。素材そのものに当たり、どのエフェクトよりも前にかかります。変更は、ライブラリの中のそのクリップ全部に及びます。
- カスタムLUT(エフェクト)… タイムラインのクリップに当てるエフェクト。エフェクトの並びのどの位置にでも置けます。
色を作るための LUT(IROZORA の LUT もこちら)は、ふつう「カスタムLUT」で当てます。
読み込める形式
ユーザガイドの文面は「ファイル名拡張子が.cubeおよび.mgaの3D LUTファイルを読み込めます」です。 1つのファイル、複数のファイル、またはフォルダごと選べます。
手順:カスタムLUT エフェクトで .cube を当てる
- タイムラインでクリップを選択します。
- 「エフェクト」ブラウザを開き、左で「カラー」カテゴリを選んでから、「カスタムLUT」をダブルクリックします(選択中のクリップに当たります)。
- インスペクタを開きます(「ウインドウ」>「ワークスペースに表示」>「インスペクタ」、または Command+4)。上部の「ビデオ」ボタンを押します。
- 「カスタムLUT」セクションの「LUT」ポップアップメニューから「カスタムLUTを選択」を選びます。
- 読み込みたい .cube を選んで「開く」を押します。
- 「入力」ポップアップメニューで、LUT の変換元の色空間を選びます。
- 「出力」ポップアップメニューで、LUT の変換先の色空間を選びます。
フォルダごと読み込んだ場合は、そのフォルダが「LUT」ポップアップメニューにサブメニューとして出ます。 一度読み込んだ LUT は「最近の項目」からも選べます。
「入力」「出力」に何を選ぶか
ユーザガイドには「この色空間は、カスタムLUTが作成された時点で決定されています」 「どの色空間を選択すべきかが不明な場合は、LUTの作成者に詳細を問い合わせてください」とあります。 また「通常、…入力(ソース)色空間と目的の出力(ターゲット)色空間の名前がLUTのファイル名に含まれます」とも書かれています。
IROZORA の LUT の場合(作った側としての説明です):
01_Rec709_normalフォルダの LUT … 撮って出し(Rec.709)の映像用で、出力も Rec.709 です。02_Sony_S-Log3などカメラ名のフォルダの LUT … その LOG 形式から Rec.709 への変換まで1本に入っています。 Final Cut Pro が同じ素材にカメラのLUTを自動で当てていると、変換が2回かかります(下の「カメラのLUT」を参照)。
強さを変える:「ミックス」
カスタムLUT の強さは、ビデオインスペクタの「ミックス」スライダで変えます。 ユーザガイドの説明は「調整済みのイメージとブレンドする元のイメージの量を設定する」です。
カメラのLUT について(LOG 素材のとき)
ユーザガイドによると、LOG の素材を読み込むと「メディア内のメタデータが検出されてLogフォーマットが判別され、 適切な内蔵のカメラのLUTが自動的に適用され」ます。カメラのLUT は「情報」インスペクタで手動でも当てたり切り替えたりでき、 メニューの「なし」は「対数処理をオフにします」。
LOG からの変換まで入った LUT(IROZORA のカメラ名のフォルダの LUT など)をカスタムLUT で当てるときは、 カメラのLUT が「なし」になっているかを確かめてください。変換が二重になると色が壊れます。詳しくは S-Log3にLUTを当てると緑や紫に壊れる — 原因は順番です。
LUT のファイルはどこに置かれるか
- カスタムLUT:
/ユーザ/ユーザ名/ライブラリ/Application Support/ProApps/Custom LUTs/ - カスタムカメラのLUT:
/ユーザ/ユーザ名/ライブラリ/Application Support/ProApps/Camera LUTs/
LUT ファイルが「Custom LUTs」フォルダに無いと、「LUT」ポップアップメニューの横に黄色の警告ボタンが出ます。 押すと、読み込み直すか別の LUT に置き換えられます。 ライブラリを別の Mac にコピーするときは、LUT を別のファイルとして一緒にコピーする必要があります。
一覧から消すとき
「Custom LUTs」フォルダを開いて LUT ファイルをゴミ箱に入れ、Final Cut Pro を終了してから開き直します。
公式資料で確かめられなかったこと
- 1D LUT が読めるか(公式の文は 3D LUT だけを挙げています)
- 3D LUT のサイズ(17・33・65 など)の上限
- Finder で「Custom LUTs」フォルダに直接コピーしただけで一覧に出るか
- 「入力」「出力」のメニューに並ぶ色空間の一覧
ここに挙げたことは、手順として書いていません。
確かめた公式資料
このページの手順と数値は、下の資料の記述で確かめてから書いています。ソフトの版が上がると画面の表記や場所が変わることがあります。違っていた場合は公式資料のほうを正としてください。
- Apple「Mac用Final Cut ProでLUTを適用する(Final Cut Pro 12.3 ユーザガイド)」(2026年9月29日 に確認)
- Apple「LUT(ルックアップテーブル)(同ユーザガイドの用語集)」(2026年9月29日 に確認)
- Apple「Mac用Final Cut Proの広色域とHDRの概要」(2026年9月29日 に確認)
このページに関係する素材
SIGNATURE — 制作者が実際に使っている1本
IROZORAを作っている本人が、自分の映像案件でいちばん使っているLUT。新しく作ったものではなく、普段のファイルをそのまま出しています。