DaVinci Resolve無料版でLUTを試す — 入れ方・当て方・比較の手順
DaVinci Resolveは無料版でもLUTを制限なく使えます。.cubeファイルの入れ方、カラーページでの当て方、買う前に手持ちの素材で見比べる手順までを説明します。
無料版で全部できます
DaVinci ResolveのLUT機能に、有料版(Studio)との差はありません。 読み込み・適用・書き出しまで無料版だけで完結します。 「LUTを試すためだけに編集ソフトを買う」必要はありません。 むしろResolveはLUTの試着が一番やりやすいソフトなので、 普段は別のソフトで編集している人にも、この用途だけで入れる価値があります。
手順1:LUTフォルダに.cubeを入れる
- Resolveを開き、右下の歯車アイコン(プロジェクト設定)をクリック
- 左の一覧から「カラーマネージメント」を選ぶ
- 「ルックアップテーブル」の項目にある「LUTフォルダーを開く」ボタンを押す。 Finderが正しい場所を開いてくれるので、パスを手で探す必要はありません
- 開いたフォルダに、ダウンロードした.cubeファイル(またはフォルダごと)を コピーする
- プロジェクト設定に戻り、「リストを更新」を押す
Resolveの再起動は要りません。「リストを更新」を押し忘れると出てこないので、 一覧に無いときはまずここを疑ってください。
手順2:カラーページで「試着」する
素材をタイムラインに置いたら、画面下の「カラー」ページに移動します。
- 画面左上の「LUT」ボタンを押すと、LUTブラウザが開きます。 手順1で入れたフォルダがそのまま並んでいます
- LUTのサムネイルにマウスを乗せるだけで、ビューアの映像に そのLUTがプレビューされます。クリックする前に全部の候補を流し見できるのが、 Resolveで試着するべき理由です
- 決めたらダブルクリックで、選択中のノードに適用されます
外すときは、ノードを右クリック →「LUT」→「LUTなし」です。
手順3:当てる前に、素材の種類だけ確認
LOG素材(S-Log3・D-Log・Apple Logなど)にRec709用のLUTを当てる、 またはその逆は、LUTの品質と関係なく破綻します。手持ちの素材がLOGかどうかは 黒で見分けます。画面の一番暗い部分が浮いた灰色ならLOG、 黒く締まっているなら通常素材です。詳しくは S-Log3にLUTを当てると緑や紫に壊れるを 読んでください。同じLUTパックに両方のフォーマットが入っている場合は、 素材に合う方を選ぶだけです。
手順4:見比べは「スチル」でやる
LUTをとっかえひっかえして目で覚えるのは無理です。Resolveには比較の道具があります。
- LUT Aを当てた状態で、ビューアの映像を右クリック →「スチルを保存」
- LUT Bに差し替える
- 画面左上の「ギャラリー」を開き、保存したスチルを ダブルクリックすると、ビューアが現在の映像とスチルの ワイプ比較になります。境界線はドラッグで動かせます
比較は必ず同じフレームでやってください。別のカットと 見比べると、素材の差なのかLUTの差なのか分からなくなります。 ワイプの表示は、ビューア上部の「画像ワイプ」ボタンで オン/オフを切り替えられます。
見比べるフレームの選び方にもコツがあります。肌・緑・白いもの・暗部が 同時に写っているフレームを1枚選んでください。空だけ、夕景だけのような 派手なフレームはどのLUTでもそれなりに見えるので、差が出ません。 差が出るのは記憶色(肌と緑)と、白と黒の扱いです。
よくあるつまずき
- マウスを乗せてもプレビューされない … LUTブラウザ上部の オプション(「…」メニュー)でプレビューが無効になっていることがあります。 また、ノードを1つも選択していないとプレビュー先がありません。 ノードエディタでノードをクリックしてから試してください
- 「リストを更新」を押しても出てこない … .cubeがZIPのまま、 またはフォルダの階層が深すぎる場合があります。解凍して、 LUTフォルダ直下か1階層下までに置いてください
- どのLUTを当てても妙に薄い/濃い … プロジェクト設定の カラーサイエンスが「DaVinci YRGB Color Managed」だと、Resolveが自動で 入力変換を挟むので、LOG用LUTと二重になります。LUTで作業するなら 「DaVinci YRGB」(自動変換なし)にするのが分かりやすい構成です
試着のあと:微調整はノードを分ける
LUTを当てたノードの上でそのまま露出や彩度を触ると、処理の順番が LUTと絡んで挙動が読みにくくなります。ノードエディタで右クリック → 「ノードを追加」→「シリアルノードを追加」で段を分け、 LUTの前のノードで露出、後ろのノードで微調整と 役割を固定してください。あとから見返しても何をしたか分かる構成になります。
無料で試せるLUTから始める
この手順は、どこのLUTでも同じように使えます。IROZORAは有料版と まったく同じ作りの無料スターターを配っているので、 まず自分の素材で手順2〜4を一通りやってみてください。 自分の撮り方で差が出るかどうかは、デモ画像ではなく 自分の素材に当てたときにしか分かりません。